「シドニーでワーホリの仕事って、どうやって探せばいいのかな」と、渡航前に不安に思っている方も多いと思います。大都市のシドニーは求人の数も種類もとても多いので、選択肢が広いぶん、最初はどこから手をつければいいか迷ってしまいますよね。
わたし自身、シドニーでは航空会社のオフィスで働き、ケアンズでは旅行会社で接客の仕事も経験しました。大都市のオフィスワークと、地方の接客の両方を見てきたので、この記事ではシドニーでの仕事の探し方や職種の選び方をていねいにお伝えしていきますね。
シドニーで働く前に、知っておきたいこと
シドニーは比較的求人が多く、接客からオフィスワーク、販売、専門職まで、本当にさまざまな仕事があります。チャンスが多いのは大きな魅力ですが、その一方で人気の仕事には応募が集まりやすく、少し競争になることもあります。
また、シドニーは家賃などの生活コストが高めなので、渡航後はできるだけ早めに動き出して、収入と支出のバランスを整えていけると安心です。とはいえ、あわてて条件の悪いお店に飛び込む必要はありません。準備をしながら、落ち着いて探していきましょう。
雇用形態の違い(フルタイム・パートタイム・カジュアル)
オーストラリアで働くときに知っておきたいのが、雇用形態の違いです。大きくフルタイム・パートタイム・カジュアルの3つがあり、それぞれ働く時間や受けられる権利が異なります。ざっくり整理すると、次のようになります。
| 雇用形態 | 働き方 | 有給・病気休暇など | 特徴 |
|---|---|---|---|
| フルタイム | 週およそ38時間の継続勤務 | あり | 安定して長く働きたい人向け |
| パートタイム | 決まった曜日・時間で短めに勤務 | あり(時間に応じて) | 生活と両立しながら安定して働ける |
| カジュアル | シフトが流動的で保証は少なめ | 基本なし(そのぶん時給に上乗せ=casual loading) | 融通が利き、ワーホリに多い働き方 |
ワーホリでは、シフトの調整がしやすいカジュアルで働く方が多いです。カジュアルは有給休暇などがないかわりに、基本の時給に上乗せ(カジュアルローディング)があるのが特徴です。どの雇用形態も、細かい条件は変わることがあるので、正確な内容は Fair Work(公正労働オンブズマン) などの公式情報で確認しておくと安心です。
シドニーの主な職種
接客(カフェ・レストラン)
ワーホリの定番といえば、やはり接客のお仕事です。ローカルのカフェやレストランで働くと、自然と接客英語が身についていきますし、シフトの融通も利きやすい傾向があります。立ち仕事で体力は必要ですが、人と関わるのが好きな方には良い環境だと思います。
カフェやレストランはカジュアル雇用が多いという話を聞きます。カジュアルは給料が高い分、店と労働者双方がすぐに契約を終了しても良いため、店によっては能力や仕事への姿勢次第でクビになる場合もあります。信頼関係ができるまでは、クビになりたくないという心配があったり、それによってシフトを店に完全に合わせて実情は融通が利かなかったりということもあるでしょう。
日本食レストラン(ジャパレス)
日本語が通じる場面もあるジャパレスは、渡航してすぐの心細い時期には、とても心強い選択肢です。ただ、あとで詳しく触れますが、お店によっては労働条件が法律に見合っていないケースがあるとも聞きます。すべてのお店がそうというわけでは決してありませんので、時給や働き方をきちんと確認したうえで選べば安心です。
オフィスジョブ(わたしの体験)
わたしはシドニーで、航空会社のオフィスで働いた経験があります。オフィス系のお仕事は数が多いわけではありませんが、ある程度の英語力があれば挑戦でき、デスクワークの経験やビジネス英語など、その後のキャリアにつながるものが得られます。
オフィスの仕事となると、パートタイムかフルタイムが多いと思います。
私の場合はフルタイムで働き、有給やシックリーブ(有給の病気休暇)もしっかりと支給され、誰もが有給消化をしやすい職場でした。研修1か月、試用期間は3か月でしたが、条件などは何も変わらず、安定して働けました。
求人の母数が多い大都市のほうが、こうしたお仕事は見つけやすい傾向にあります。「せっかくなら英語を使って働いてみたい」という方は、ぜひ視野に入れてみてくださいね。
リテール・販売、専門・スキル系
ショップやブランドでの販売のお仕事も、都会らしくて人気があります。接客英語に加えて商品知識も身につきますよ。また、美容やIT、調理など、これまでの経験や資格を活かせる専門職の道もあります。応募条件や必要な資格を確認しながら、自分の強みを活かせる場所を探してみましょう。
日系の美容室で働いている美容師さんもよく目にしますし、日本で看護師をしていて、オーストラリアで介護系の仕事についている方もいます。
仕事の探し方(具体的に)
シドニーでの仕事の探し方は、大きく分けて次のような方法があります。いくつかを組み合わせて進めるのがおすすめです。
求人サイトで探す(Seek・Indeed など)
オーストラリアで代表的な求人サイトが Seek(シーク) と Indeed(インディード) です。掲載数がとても多く、勤務地や職種、雇用形態でしぼり込んで探せます。気になる求人にはオンラインで応募できるので、まずはこの2つに登録して、こまめにチェックする習慣をつけると良いですよ。日本から働ける場所を探す場合は、この2つが最も良いでしょう。ただ、これらはほとんど返信がこないと思っておいた方が良いです。1件の求人に対して、100件以上応募が来ることも普通のオーストラリア、返信が来ない場合は、レジュメの準備をしたり、他の応募を進めたり、切り替えて行動してみましょう。
レジュメ配り(直接応募)
カフェやレストラン、ショップなどでは、レジュメ(履歴書)を印刷して直接お店に持って行く、いわゆる「レジュメ配り」も昔ながらの有効な方法です。勇気がいりますが、タイミングよく人手が足りているお店に出会えることもありますし、直接お店の雰囲気を見られるのも良いところです。
日本語コミュニティ・SNS
渡航してすぐの1軒目は、日本人向けの掲示板やSNSのコミュニティで探すのもおすすめです。日本語でやり取りできる安心感があり、実際に働いている人の口コミが見られることもあります。
紹介・ネットワーキング
オーストラリアで意外と侮れないのが、知り合いや同僚からの紹介です。都会ほど人のつながりからお仕事が決まることも多いので、出会った人との縁を大切にしておくと、思わぬところでチャンスが巡ってくることがあります。
【大切】仕事選びで気をつけたいこと
仕事探しでいちばんお伝えしたいのが、この「お店選び」です。残念ながら、労働条件が法律に見合っていないお店も、ないわけではありません。自分の身を守るために、次の点を知っておいてくださいね。
最低賃金を下回っていないか
オーストラリアには、法律で定められた最低賃金があります。日本より高めと言われることが多いです。ただし金額は毎年見直されるため、この記事では具体的な数字は書きません。とくにジャパレスなどでは「最低賃金を下回る時給で働かせている」という話を耳にすることもあります。すべてのお店がそうというわけでは決してありませんが、提示された時給が法律に見合っているかは、働き始める前に確認しておくと安心です。最新の最低賃金は Fair Work で確認できます。カジュアルで30ドルを下回っていたら、基本的にはアウトです。
トライアルの時も原則は最低賃金を超える給料支給をしなければ違法なので、無料で1週間トライアルなどという話がでたり、最低賃金を割った給与しかもらえない場合は、働く場所を考えてみても良いかもしれません。
また、細かな話ではありますが、オーストラリア版年金とも言える、スーパーアニュエーションについても、給与に占める割合を確認してみてください。毎年7月にスーパーアニュエーションの%が更新されることがあり、その基準に沿っているかも確認しましょう。
法定の労働基準を守っているか
オーストラリアには、最低賃金のほかにも、休憩や割増賃金、雇用のルールなど、働く人を守るための法定の労働基準があります。これらをきちんと守っていないお店は、たとえ日本語が通じて居心地がよくても、思い切ってやめておくのがおすすめです。すでに働き始めてしまった場合は、オーナーと交渉をするようにしましょう。労働基準は、権利主張ではなく、最低限守るべき基準なので、守らない側に問題があります。話す時には緊張するかと思いますが、遠回しや柔らかい表現なども使いながら、まずは確認から始めると良いでしょう。
給与が最低賃金よりも低い時の交渉例:
①「給与や労働条件について、ご共有いただきありがとうございます。1点ご確認ですが、今年のカジュアル最低賃金が〇〇ドルと聞いており、、もしかしたら去年のままになっているかと思いまして、、、こちら確認させてください。」
有給が支給されない・使えない場合の交渉例(一度断られた場合):
②「オーストラリア人の友人から、パートタイムの場合有給が使えると聞いたのですが、念のため私も使えるかどうか再度確認していただけないでしょうか?」
給与明細(ペイスリップ)を必ず受け取り、内容を保管しておく習慣もつけておきましょう。
「ABNを取って業務委託」で働くケースに注意
もうひとつ知っておいてほしいのが、ABN(オーストラリアの事業者番号)にまつわる注意点です。まれに、お店から「ABNを取って、業務委託(個人事業主)として働いてほしい」と言われることがあります。本来は「雇用」であるべき働き方を「業務委託」の形にすることで、お店側がスーパーアニュエーション(退職年金)の支払いや、有給などの負担を避けようとしている場合があるのです。
実態としてはお店に雇われて働いているのに業務委託の扱いになっていないか、少しでも不安を感じたときは、Fair Work や専門家に相談してみてください。「知っておくだけ」でも、自分を守る大きな力になりますよ。
英語を準備して、きちんとしたお店で働きましょう
仕事探しでは、なかなか決まらずに焦ってしまうこともあると思います。その気持ちは、とてもよく分かります。でも、繰り返しになりますが、法律をきちんと守っている良いお店も、シドニーにはたくさんあります。
条件が悪いと分かっていても仕方なくその店で働いてしまう人の中には、「英語ができないから」「他に働けるところがないから」と話す人もいます。
渡航前にある程度の英語を勉強しておくと、選べるお店の幅がぐっと広がり、条件の良いところで働きやすくなります。焦らず、自分を大切にしながら、安心して働けるお店を選んでいってくださいね。
シドニーとケアンズ、どちらで探す?
求人の数はシドニーが多い一方で、ケアンズのような地方都市には、生活が落ち着いてスタートしやすいという良さがあります。「どちらから始めるのが自分に合っているかな」と迷ったら、ケアンズ vs シドニー・メルボルン をのぞいてみてください。ケアンズでの仕事探しのリアルは ケアンズ ワーホリの仕事探し体験談 にまとめています。
よくある質問
Q. 英語に自信がなくても、シドニーで働けますか?
A. 働けると思いますが、場所は限られてくるのと、どの場所にいても、英語を習得する!!という気持ちは大事だと思います。接客やジャパレスから始めて、慣れながら少しずつ英語を伸ばし、興味があればオフィス系などに挑戦していく流れがおすすめです。
Q. 仕事はすぐに見つかりますか?
A. 職種や時期にもよります。生活コストが高いので、早めに動いて1軒目を決めておくと安心ですが、条件の悪いお店を無理に選ぶ必要はありません。納得できるお店で働くためにも、貯金はある程度してから渡航しましょう。
まとめ
シドニーは、チャンスの多い大都市です。SeekやIndeed、レジュメ配りなどを組み合わせて探しながら、まずは1軒目で生活を安定させ、そこから自分の目指す方向へ進んでいきましょう。そして何より、時給や労働条件がきちんとしている、安心できるお店を選ぶことを大切にしてくださいね。ワーホリ全体の流れは ワーホリ完全ガイド でも確認できます。
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※本記事は筆者の経験に基づく一般的な情報です。最低賃金・労働条件・雇用形態・スーパーアニュエーション・ABNの扱いなどは変更されることがあり、個々の状況で異なります。正確な内容や個別のご相談は、Fair Work(公正労働オンブズマン)などの公式情報・専門家にご確認ください。


